世界をあげる


食事を終え、雅樹さんは気持ちの整理をするために部屋に戻った。

「雅樹は荷物とか持って来とったっけ?」

ふいに利一さんが聞いた。

「いや、大した荷物はなかったかと。」

「そうか。…なあ、泉。」

「はい?」

「ありがとうな。」

「へ?」

頭をガシガシとなでられた。

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