100%の愛で〔SS〕
「慰謝料…母親に渡しておい″パチーン″」
乾いた音と痛みが左頬に走った。
「君〜!何て事してるんだ!!」
警備員が女の肩に手を置いた瞬間
″パシッ″
″ドサッ″
大の男が横たわっていた。
「お金が有れば何やっても許されるって?大の大人が情けない…
未来の子供を担う大人がそんなんじゃぁ日本も終わりね。
そんな冷酷な人間が経営する会社倒産するわ」
おぃおぃ…物騒だな。
「謝ればいいのか?」
「……」
「……悪かったな坊主、考え事してて下見えてなかったんだ。御免なさい」
頭を下げた。
あまりと言うかしない。
反対は良く有る。
「きょうちゃん、ママが呼んでたよ?」
「かくれんぼしてたの♪」
「鎗田さん(看護士)も探してたよ?」
「薬の時間だ!!」
タタタッと病棟に帰っていった。
「無視か」
「本心で謝らない奴ムカつく」
バレてたか
女は踵を返し病棟へ入ろうとした。
「圭ちゃん!!やっと捕まえた!」
この病院のイケメンDr.