君に夢中で恋してる*

「日向君っ!?」


こ、これじゃあ近過ぎる!!


慌てる私を見て、日向君は少し心配そうな表情を浮かべた。


「椎名、外側の肩とか濡れてない?大丈夫か…?」


「うん、だっ…大丈夫!ちゃんと傘の中に入ってるよ…。」


「良かった…。この折り畳み傘、ちょっとサイズが小さめだからさ…。」


そ、そんなことまで気にしてくれてるんだ…。


肩が少し濡れるぐらい、私は平気なのに…。


優しさ溢れる日向君の気遣いにジーンと胸が温かくなった。


近距離すぎて、心臓バクバクしちゃうけど…


がっ、頑張って帰ろう…。


心の中で意気込んだ。



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