君に夢中で恋してる*
「そ、そうそう!メニュー決めなくちゃいけないよね…!」
緊張しているのが伝わってしまいそうなほど、声が裏返る。
「…そうだな。」
そんな私を微笑ましそうに見ながら、日向君もメニューを見始めた。
えっと、何…食べようかな…。
どれも美味しそうで迷っちゃう…。
うーん…と唸りながら、メニューを選んでいると、なんとなく視線を感じた私。
おそるおそるメニューから視線を上げると、こちらをジッと見ている日向君が映った。
「も、もしかして……日向君、メニュー決めちゃった…?」
「うん。」
や、やっぱり…!
私ってば、メニューを選ぶのに時間を掛けすぎ…。
日向君、お腹を空かせてるんだから、早くしなきゃ…。
「ご、ごめんね…!全部、美味しそうだなぁ…って思ったら迷っちゃって…。急いで決めるね…。」
「いいよ、慌てなくて。メニューを選んでる椎名、すごく楽しそうな表情していて、可愛いから。」
「えっ…」
パチパチと瞬きを繰り返す。
みるみるうちに、頬が焼けそうなぐらい熱くなってしまった。