君に夢中で恋してる*
どうしたんだろう!?
状況が掴めない私は、二人を交互に見た。
「一真(カズマ)…!」
「誰かと思えば夏綺じゃん!久しぶり!」
「卒業式以来だよな。」
ニコニコと楽しそうに笑う日向君。
どうやら、二人は知り合いのようだ。
「注文を聞きに来たのが一真だったから、すげぇビックリした。」
「俺だってビックリだよ。夏綺が来るなんて思ってなかったし。」
「バイト?」
「ああ。夏休みになったし、金もないからバイトに励もうかと思ってさ。」
会話を弾ませる二人。
楽しそうだなぁ…なんて思いながら、その様子を眺めていると、日向君が私の方に視線を向けた。
「あっ、俺たちだけで勝手に話していて、ごめんな。」
気まずそうに謝る日向君に私は首をブンブンと横に振る。
「い、いいよいいよ。私のことは気にしないで?」
久しぶりに会えた人みたいだし、色々と話したいこともあるよね…きっと。
うんうん、と心の中で頷いていると、店員の男の子も私の方に視線を向けた。