君に夢中で恋してる*
「それにしても、夏綺…。いつの間に、こんな可愛い彼女ゲットしたんだよ。マジ、羨ましいんだけど。」
「えっ!?」
かっ、彼女!?
私が…??
驚きのあまり、目を見開く。
口もポカンと大きく開けてしまった。
そ、そんな…
日向君の彼女だなんて滅相もない…。
いつか、そうなれたら嬉しいけど……。
カチカチに固まる私を見ながら、日向君は穏やかな笑みを浮かべた。
「いや、残念ながら…まだ俺の彼女ってわけじゃないんだ…。そうなってもらえるように頑張るけどさ。」
頑張る…?
えっと、どういうこと…?
混乱していて、思考回路が上手く機能しない。
頭の中に疑問符をフヨフヨと浮かばせていると、店員の男の子は、私と日向君をチラチラと交互に見た。
「でも、こうして見る限り、二人は付き合っていて、デートしてるようにしか見えないけどな。」