君に夢中で恋してる*
えぇっ、デート!?
ビックリして、思わずイスから立ち上がりそうになってしまった。
そんな風に見えてるんだ…私と日向君。
じゃ、じゃあ…他の人の目にも…同じ様に映ってるのかな…?
私が、日向君の…彼女であるかのように…。
キョロキョロと周りを見回していると、“椎名”と呼ぶ日向君の声が聞こえてきた。
「は、はいっ!」
慌てて返事をすると、日向君は私の開いていたメニューを指差した。
「今、ランチセットは注文したけど、他に何か頼む?」
私が色々と考えてる間にメニュー…注文してくれてたんだ…。
うぅ…。
私ってば、他のお客さんのこと見回したりして、挙動不審すぎるよ…。
恥ずかしくて肩をすぼめる。
「あっ、えっと…それだけでいいです…。」
呟くように答えた私は、湯気が出そうなぐらい熱い顔を俯けた。