君に夢中で恋してる*

お店に着いた俺たちは、お腹が空いてたこともあり、とりあえず昼食をとることに。


人気があるカフェのようで、店内はかなり賑わっていた。


二人で美味しいランチセットを食べた後、併設されている隣の雑貨屋へ。


店内に入った途端、椎名は目をキラキラと輝かせた。


「わぁ〜、可愛いものがいっぱい…!」


声を弾ませながら、入り口傍のアクセサリーが並べられているコーナーに駆け寄る。


彼女の嬉しそうな表情に、笑みが零れた。


やっぱり、椎名は笑顔が一番可愛い。


どんなに見ても飽きないな…。


「これも可愛い!あっ、これも…!」


徐々に店内の奥の方へと進んでいく椎名。


アクセサリーや小物を見るのに夢中になってる姿を、微笑ましく感じながら見ていた時だった。



「わあっ!これ、いいなぁ〜!とっても可愛いっ!」


椎名がジーッと見つめていたのは、パスケース。


淡い水色のドット柄が涼しげな感じだ。


「どうしよう、買おうかな…。でも、さっき見たイヤリングも捨てがたいし…。」


うーん、と唸りながら迷っている椎名を見ていると、不意に彼女の視線が俺の方へと向けられた。



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