君に夢中で恋してる*

「あれっ、夏綺君…?」


突然、小さな公園に響いた声。


キョロキョロと見回すと、公園の入り口に女の人が立っていた。


誰…だろう?


疑問符を浮かべていると、女の人は日向君の方に向かって駆け寄ってきた。



「やっぱり、夏綺君だぁ…!こんなところで会えるなんて、ビックリ…!」


「三浦…。どうして、ここに…?」


「今日は、友達の家に遊びに来てたの…。その子、市立図書館の近くに家があるから…。」


「へぇ、そうなんだ…。」

「今日、友達の家に来て正解だったなぁ〜。おかげで、夏綺君に会えたんだもん。会うの久しぶりだよね…!」


「久しぶりって、1週間前にも会ってるだろ。」


「1週間も会ってなければ、十分…久しぶりだよ…!」


日向君を真っ直ぐ見ながら、楽しそうに話す女の人。


三浦さん…。


あれ?
その名前、前に聞いたことがあるような……。


頭の中の記憶を辿っていると、日向君が私の方に視線を向けた。



< 179 / 305 >

この作品をシェア

pagetop