君に夢中で恋してる*

「はぁ……。」


程なくして電車のドアが閉まり、駅から走り出していく。


その様子を目で追いながら、ため息を零した。


び、ビックリした…。


心臓、止まるんじゃないかと思ったよ…。


ドクドクと激しい鼓動を刻んでいる胸元を何度も擦った。


まさか……。


まさか、電車の中で日向君に会うなんて、思ってもみなかった…。


日向君って、電車通学…だったの!?


入学してから今まで電車の中や駅で鉢合わせしたことなんてなかったんだけどな…。


っていうか、それよりも何よりも、日向君と初めて会話しちゃったよ…。


抱き止められたし、手も触れちゃった…。


手のひらを見ながら、カァッと顔が熱くなった。



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