君に夢中で恋してる*
「あっ、椎名…話を中断しちゃって、ごめんな。」
「ううん、全然大丈夫だよ。」
フルフルと首を振ると、女の人は私の方をキッと鋭く睨む。
その視線にビクッと体が震えた。
えっと…
今、私…何か変なこと言っちゃったのかな…?
ビクビクしながら、頭の中に疑問符を浮かべた。
「椎名、こちらサッカー部マネージャーの三浦。俺もサッカー部で活動する時は色々とサポートしてもらってるんだ。」
日向君がそう言うと、女の人はニコッと私に笑顔を向ける。
今の今まで睨んでいたのに、見事な変わりっぷりだ。
「初めまして、三浦 胡子です。よろしくね。」
そ、そっか…。
どこかで聞いたことある名前だと思ったら、前に美波が話してたんだ…。
日向君のこと…狙ってる…って。
それに、学校で1位2位を争うぐらいの美人って言ってたっけ…。
確かに、凄く綺麗だよなぁ…。
スラッと背も高くて、スタイルも抜群だし、目鼻立ちも整ってるし…
ショートカットの茶髪は、艶やかでとてもサラサラ…。
ついついボーッと見惚れてしまった。