君に夢中で恋してる*

「あっ、そうだ…!A組の人たち、向こうの方に集まってるから行こう?」


「うん…。」


コクンと頷いた私は、唐沢君の後に続いて歩き始めた。


「夏綺、今日の企画の幹事らしいから、参加者の出欠確認してるんだ。だいぶ集まってるから賑やかになってるよ。」


「そうなんだ…。」


日向君、幹事…なのかぁ…。


そう言えば、終業式の日もクラスのみんなに参加するかどうか聞いて回ってたみたいだったもんね…。


幹事となると、今日は忙しいよね…きっと。


告白、できるかな…。


不安や緊張を抱く中、クラスのみんながいる場所へとやって来た。


「おーい、夏綺っ!星愛ちゃん来たぞ!」


唐沢君が呼ぶと、男子たちの輪の中から出てきた日向君が、こちらに駆け寄って来る。


その姿を見た瞬間、ドキッと心臓が跳ね上がった。


わっ…。


日向君も浴衣なんだ…。


濃いグレーの浴衣に黒い帯。


サラリと着こなしているのが、とてもカッコよくて、思わず見惚れてしまった。



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