君に夢中で恋してる*
気になる女の子[side夏綺]
さっきの女の子、俺と同い年…かな?
制服が一緒だったから、また学校で会うこともあるかもしれない…。
…………。
…って、なんで初めて話をした女の子のことを、そんなに気にしてるんだろう…俺。
電車に揺られながら、小さく首を傾げた。
あの子に、申し訳なさそうな表情で何度も謝られたから…?
それとも、俺を見て…あの子が思いっきり悲鳴をあげたから…?
いや、まあ…それも多少はあるかもしれないけれど…
一番の理由は、それよりも、ほんの少し前…。
あの時だ…。
不意にバランスを崩して倒れそうになったあの子を抱き止めて…
大丈夫?って、声を掛けた時…。