君に夢中で恋してる*

その後、家まで帰る途中、何度も日向君に自分の気持ちを話そうとしたものの…


いざ、言葉を口にしようとすると緊張が一気に高まってしまった私。


結局、花火のことや夏休みの課題のことなどを、日向君と少し話しただけ…。


告白は出来ないまま、気付けば私の家の前まで来てしまった。



「おっ…送ってくれて、ありがとう…。」


「こちらこそ、今日は…参加してくれて、ありがとう…。なんか…あっという間に終わったような気がする。」


「うん…。」


本当、あっという間だった…。


時間って、こんなに早く過ぎていくのかな…。


そう思うぐらい。


「今まで…何度か花火大会を見に行ったことあるんだけどさ、こんなに楽しかったの…初めてだよ。」


「色んな花火がたくさん打ち上がっていて、綺麗だったもんね…。」


頭の中に光景を思い浮かべると、日向君は少し照れくさそうな笑みを浮かべた。


「花火…というよりも、椎名と一緒だったから…かな。」


えっ…?


日向君の言葉に、パチパチと瞬きをした。



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