君に夢中で恋してる*
「花火を見てる椎名、キラキラしていて…可愛い笑顔だった。俺も、つられて笑顔になるぐらい…。」
「かっ、可愛いだなんて…それは無いよ…。」
私ってば、一体…どんな顔で花火を見てたんだろう…。
頭の中に疑問符を浮かべていると、日向君はフッと笑った。
「すごく可愛かったよ。今日、椎名が来てくれて本当に良かった…って思った…。」
そう言うと、日向君が穏やかな眼差しを私に向ける。
「俺、椎名の笑顔が見たかったから…。」
ドクンッ…
鼓動が激しく波打つ。
胸が甘く締め付けられるのを感じた。
私の笑顔を見たかった、って言ってくれるなんて…
“可愛い”って言ってくれるなんて…
恥ずかしさもあるけど、それ以上に嬉しい…。
ドキドキしながら、視線を日向君と繋いでいる手に落とした。