君に夢中で恋してる*
どうして、碧が俺の気持ちを知ってるんだよ…。
特に話したりしてないのに…。
「俺が気付いてないとでも思ってたのか?」
固まってる俺を見ながら、碧は得意気に笑った。
「終業式の日といい、今日…公園に集合した時といい、俺に対する態度があからさまに違うんだもんな。」
「態度…?」
「ああ。俺が星愛ちゃんと話してると、かなり不機嫌になってたし、声にもトゲがあったじゃん。それに、“もっと離れろ”とか“馴れ馴れしく話し掛けるな”とか言ってたし。」
そ、そう言えば…そうだったな。
だって仕方ねぇだろ。
碧が椎名と一緒に居たり、話したりしてるところ見ると、心が騒つくんだから。
「今までは、俺が他の女子と話していても、夏綺があんな態度とることなかっただろ?」
「あ、ああ…。」
俺は、ぎこちなく言葉を返した。
確かに、そうだな。
碧が椎名以外の女子と話している時は、別に何とも思わないから…。