君に夢中で恋してる*
その後、午後も沈んだ気持ちのまま過ぎていき、放課後を迎えた。
手早く支度して美波と一緒に帰らなくちゃ…。
バッグにノート類を入れていた時、担任の睦月先生が教室に入って来た。
「椎名…!」
「は、はい…。」
まさか、名前を呼ばれるなんて思っていなかった私。
驚きながら返事をすると、睦月先生は私の席のところまでやってきた。
「確か、今日の日直は椎名…だったよな?」
「あっ、はい……。」
私、午前中はスッカリ忘れていて、お昼ご飯を食べてる時に美波に言われて気付いたんだよね…。
「日誌、渡すの忘れてたから持ってきたんだ。書いたら職員室に来てくれ。ついでに頼みたいこともあるから、よろしくな。」
「えっ、あの…先生!?」
私が日誌を受け取ると、先生は、さっさと教室から出て行ってしまった。
ついでに頼みたいことって、一体何だろう…。
嫌な予感…。
「はぁ…。」
とにかく、早く日誌を書いて職員室に持って行かなくちゃ…。
憂鬱な気持ちを抱きながら日誌を開いた。