君に夢中で恋してる*
「は、はい…。」
いきなり視線を逸らしたから、不審に思ったのかな…?
ぎこちなく振り返ると、日向君はフッと笑みを浮かべる。
「あのさ、新学期も一緒に昼ご飯…食べない?」
「えっ…」
思いもよらぬ日向君の言葉にピタリと足を止めた。
夏休み前、日向君と家庭科室の隣の空き教室で会って以来…。
ほとんど、お昼は日向君と一緒にご飯を食べていた。
でも…花火大会の日に、日向君のことを…あんな風に言っちゃった以上、気まずくて…一緒にご飯なんて食べられない…。
日向君だって、私なんかと一緒に…ご飯を食べたくないだろうな…。
そう思ってたのに…。
「あ、あの…私なんかが一緒にご飯…食べてもいいの…?」
おそるおそる訊ねると、日向君は微笑みながら頷いた。
「……もちろん。っていうか、椎名と一緒がいいんだ…。」