君に夢中で恋してる*

結局、日向君にノートもプリントも全て持ってもらったまま、教室へ。


日向君は、それらを教壇の上に置くと、私に軽く手を振った。


「それじゃあ、俺…これから部活に行くから、またな…椎名。」


「あっ、うん…。ありがとう…。」


足早に教室を出ていった日向君。


私は、運んでもらったノートやプリントに視線を移した。


部活があるのに、わざわざ教室まで運んでくれたんだ…。


さっき、職員室の傍で会った時は…部活に行こうとしてる途中だったんだろうな、きっと…。


かなり申し訳ないことしちゃった…。


日向君に迷惑を掛けたことに、溜め息を零していると、美波が私の傍にやってきた。


「星愛、おかえり!そろそろ帰ろっか…!」


「あっ、そ…そうだね!待たせちゃってごめんね…。」


私は机の上に置いたままになっていたバッグを持つと、美波と一緒に教室を出た。


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