君に夢中で恋してる*
この機会に、しっかり覚えておこう…。
…っていうか、あんなインパクトのある出来事があったから、顔も名前も忘れることなんて有り得ないけどな。
もう一度、名前を見つめてから、生徒手帳をゆっくり閉じた。
明日、これを渡す時に、少し…話をしたいな…。
色々と話し掛けてみよう。
あの子のこと、もっと知りたいし…。
心の中で意気込みながら、生徒手帳を丁寧にバッグの中へと入れる。
流れる車窓の景色を見ながら、早く明日が来ることを心待ちにしている自分がいた。