君に夢中で恋してる*

「だけど、日向君…職員室には入らなかったよ…?もしかして、私のせいかな…。」


「えっ?」


「日向君、私の代わりにノートやプリントを運ぶの手伝ってくれたの…。だから、その弾みに用事を忘れちゃったのかも……。」


どうしよう…。


私ってば、かなり悪いことしちゃった…。


どんよりと沈んでいると、美波はポンッと私の肩を軽く叩いた。



「ったく、星愛は本当に鈍感ね〜!」


「へ…?」


今の私の、どこが鈍感なの…?


よく分からず、キョトンとしていると、美波はクスリと笑みを零した。


「そんなの、建前に決まってるじゃない…!」


「た、建前?」


ぎこちなく首を傾げる。


頭に疑問符を漂わせていると、美波はニコニコしながら頷いた。



< 254 / 305 >

この作品をシェア

pagetop