君に夢中で恋してる*
その後、サッカー部の練習を終えて、家に帰って来た俺。
自分の部屋に入ると、バッグの中から椎名がくれた御守りを取り出す。
そして、そっと手のひらにのせた。
椎名から、手作りの御守りをもらえるなんて、本当…思ってもみなかったな…。
練習試合をしている最中も、気を緩めたら…ついつい笑顔になっちまいそうだったし…。
その時の光景を思い出して、フッと笑ってしまった。
「……………。」
椎名の声、聞きたいな…。
今、聞きたい…。
不意にそう思った俺は、すぐに携帯の手に取った。
椎名の番号へとかける。
呼出音が数回鳴り響いたところで、電話口から椎名の声が聞こえてきた。