君に夢中で恋してる*

その後、サッカー部の練習を終えて、家に帰って来た俺。


自分の部屋に入ると、バッグの中から椎名がくれた御守りを取り出す。


そして、そっと手のひらにのせた。


椎名から、手作りの御守りをもらえるなんて、本当…思ってもみなかったな…。


練習試合をしている最中も、気を緩めたら…ついつい笑顔になっちまいそうだったし…。


その時の光景を思い出して、フッと笑ってしまった。


「……………。」


椎名の声、聞きたいな…。

今、聞きたい…。


不意にそう思った俺は、すぐに携帯の手に取った。



椎名の番号へとかける。


呼出音が数回鳴り響いたところで、電話口から椎名の声が聞こえてきた。




< 268 / 305 >

この作品をシェア

pagetop