君に夢中で恋してる*

『も、もしもしっ…日向君っ!?』


かなり驚いた様子の声。


無理もないか…。


いきなり電話しちまったからな…。


「椎名、突然…夜に電話したりしてごめんな。今、大丈夫…?」


『う、うん…。大丈夫だけど、どうしたの…?』


彼女の質問に、少し照れくさい気持ちを感じながら口を開いた。



「……椎名の声が聞きたくなってさ。」


『えっ…?』


「それで、電話したんだ…。」


本音をそのまま伝える。


『……………。』


その瞬間、沈黙していた椎名だったけど…


『………えぇっ!?』


一拍遅れて、大きな声が電話の向こうから響いてきた。



< 269 / 305 >

この作品をシェア

pagetop