君に夢中で恋してる*
「あっ……」
思わず声を出す。
それは、日向君に渡した手作りの御守りだった…。
「優勝できたのも、ケガすることなく試合が出来たのも、この御守りのおかげ…。」
「日向君…」
「本当にありがとな、椎名。」
とても優しい眼差しで見つめられて、クラクラしてしまいそうだ。
「ゆ、優勝したのは…日向君やサッカー部のみんなが一生懸命頑張ったからだよ…。」
「でも、俺…この御守りがあったから、椎名がすぐ傍で応援してくれてるような気がして、いつも以上に頑張れたんだ…。」
「えっ……」
「だからさ、こうして椎名に優勝の報告をすることが出来て、すごく嬉しいよ…。」
顔、かなり熱い…。
今の私、きっと…真っ赤になってるだろうな…。
恥ずかしくて顔を俯けようとした時、日向君は私と同じ目線になるように、背を屈めた。