君に夢中で恋してる*

「この前、電話で言った…“話したいこと”。今日の昼休み、あの空き教室で…話すよ。」


「う、うん…。」


お、お昼休み…。


その時に、話の内容が分かるんだ…。


ますますドキドキしてきちゃった…。


ぎこちなく頷く私を、日向君は優しく見つめた。


「椎名、なんだか硬い表情してるけど、緊張してる…?」


まさに図星。


肩がビクッと反応してしまった。


「えっと、うん…。どっ…どんな話なのか気になっちゃって…。」


あ……。


私ってば、思ってることをそのまま言葉にしちゃったよ…。


慌てて口を閉じると、日向君は微笑んだ。



「……大切な話。」


「えっ?」


「どうしても、椎名に伝えたい…大切な話なんだ…。」



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