君に夢中で恋してる*

「あっ、居た居た!夏綺君、おはよ〜!」


声を弾ませながら教室の中に入って来た三浦さんは、瞬く間に日向君の傍へとやって来た。


「土曜日は、お疲れ様!」


「あ、ああ…。三浦も、お疲れ。」


「夏綺君、大活躍だったよね!とってもカッコ良かったよ!」


「大活躍ってほどでもないよ…。碧や他の部員のみんなも、すげぇ活躍してたし。」


「でも、夏綺君の活躍っぷりが一番印象的だったよ!私、思わず見惚れちゃったぐらいだし。」


キラキラした笑顔を惜しみなく日向君に向ける三浦さん。


表情が、とても生き生きしていて楽しそうだ。


「そ、そっか…ありがと。それはそうと、三浦がここに来るってことは、もしかして…サッカー部の関係で何か連絡事項がある…とか?」


「あっ、そうそう!それもあったから、教室に来たの!」


三浦さんは、日向君を見つめたまま言葉を続けた。


「今日のお昼休み、みんなで部室に集まろうってことになったから、夏綺君も午前の授業が終わり次第、部室に集合してね!」


「えっ…」


日向君は驚きながら瞬きを繰り返す。


私も、思わず“えっ”と声を出しそうになってしまった。



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