君に夢中で恋してる*
「だけど、今日は特にミーティングの予定は無かったはずだよな…?」
「急きょ決まったの…!優勝したお祝いに…って、顧問の岩田先生が部員全員に差し入れを買って来てくれたみたいで…。みんなでお昼に食べようか…って話なったのよ…!」
「そっか…。でも、今日の昼は……」
「他のみんなも来るし、夏綺君も絶対に来てね!」
ニコッと可愛らしい笑顔を日向君に向けた三浦さんは、一瞬…私をチラッと見る。
その目は冷たくて、背筋にゾクッと寒気が走った。
「それじゃあ、また後でね!」
再び日向君にとびきりの笑顔を見せた後、三浦さんは足取り軽く教室を出て行った。
一瞬だったけど、かなり睨まれたような…。
そう言えば、夏休みに偶然会った時も同じような感じで睨まれたっけ……。
ビクビクしていると、日向君は申し訳なさそうに眉を下げた。
「椎名、ごめんな…。昼休みに話す…って言ったばかりなのに…。」
「い、いいよいいよ…。急に決まったことみたいだし、仕方ないよ!気にしないで?」
私は慌てて言葉を返した。