君に夢中で恋してる*

大会で優勝したお祝いなんだもん…。


日向君には、サッカー部の方を優先してもらいたい…。


「椎名。」


「は、はい…。」


「あのさ、昼休みは無理になっちまったけど、放課後に話してもいいかな…?」


「う、うん…。」


「じゃあ、放課後に…いつもの空き教室で。」


周囲に聞こえないよう、小さな声で話した日向君は、ニコッと笑ってから、自分の席へと戻って行く。


その姿を目で追った。


放課後かぁ…。


今から気になって、授業どころじゃなくなりそう…。

早く時間が過ぎて、放課後になればいいのにな…。


いつもより速い鼓動。


胸元を擦りながら、ゆっくりと深呼吸をした。



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