君に夢中で恋してる*

「また、一緒に食べようね!」


ニコッと笑った美波だったけど、急に何かを思い出したような表情を浮かべる。


「あっ、いけない…!私…体育が終わったら、職員室に来るように担任に言われてたんだった…!さっさと済ませて先輩のところに行かなくちゃ…。じゃあ、私…職員室に行って来るね!」


「う、うん…。」


慌てて職員室の方に走って行く美波を見送って、再び教室へと歩き出した。



睦月先生に呼ばれると、ついでに何か用事とか頼まれそうだよね…。


美波、早く先輩と一緒にお昼ご飯を食べられるといいけど…。


そんなことを頭の中で考えながら、足早に教室へとやって来た私。


中に入ろうとした時だった。


「あのっ、椎名さん。」


後ろから呼ばれてクルッと振り向く。


すると、そこには三浦さんが立っていた。


「突然、ごめんね。少し、話がしたいんだけど…いいかな?」


「は、はい…。」


一体、なんの話だろう…?


微笑む三浦さんに、戸惑いながら頷いた。



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