君に夢中で恋してる*
そう言えば、私が恋心を抱いたキッカケ…日向君の素敵な笑顔だったんだよね…。
頭の中に、あの日の光景が鮮やかに蘇る。
あれは、入学式の日の朝のことだった。
高校生活スタートの日。
私は、正直…期待よりも不安の方が大きくて…
クラスの雰囲気に馴染めるかな…とか、勉強をシッカリこなしていけるかな…とか…
心の中がモヤモヤしていて、ため息ばかり零していた。
校門をくぐり抜けて、昇降口まで続く数十メートルの桜並木。
そこを一人でトボトボと重い足取りで歩いていた時、後ろの方から賑やかな喋り声が聞こえてきて…
ちょっと気になった私は、立ち止まって振り向いてみることに。
すると、見知らぬ男の子たち数人が、横に並んで楽しそうに話をしながら歩いてくる姿が目に映ったんだ…。