君に夢中で恋してる*

こんな風に、日向君と想いが通じあえる日が来るなんて……


入学式の日の私からは想像も出来なかったな…。


嬉しくて嬉しくて、心が甘い温かさで満ちていくのを感じていると、日向君はゆっくりと私の体を少し離した。



「椎名、きちんと言わせてもらってもいいかな?」


「ん…?」


首を傾げる私に、日向君は優しい笑顔を浮かべる。




「俺の彼女に…なって下さい。」


ドキンッと勢いよく跳ねる心臓。


私は零れる涙を拭って、日向君の目を見つめた。



「はいっ…。」



心を込めて言葉を伝える。


また、とめどなく涙が出てきてしまった。



< 302 / 305 >

この作品をシェア

pagetop