君に夢中で恋してる*
「えぇっ!!」
咄嗟に私は、ブンブンと首を横に振った。
「かっ、可愛くなんかないよ…!変な表情や行動ばっかりで、恥ずかしい限りだし…。」
「そうかな?俺は…変だなんて、全く思わないけど…。」
日向君から、サラリと言葉が返ってくる。
ドキドキし過ぎて、一瞬…固まってしまった。
「あ、あの……えっと…」
どうしよう…。
こういう時、どんな返答をすればいいの…?
「椎名?」
私を呼ぶ日向君の声が、更に心臓を速く強く動かす。
微笑ましそうに見つめられた私は、完全にパニック状態になりながら口を開いた。
「わ、私のことは…それぐらいにしよ?それより、日向君だって“夏綺”っていう名前、スゴく素敵だと思う…!運動神経抜群だし、いつもカッコよくてキラキラしてるよ…!」
「えっ…」
日向君は驚いた様子で目を見開く。
その姿を見た私は、急激に顔が熱くなるのを感じた。