君に夢中で恋してる*
「あれっ?星愛じゃん!」
後ろから声を掛けられて振り向くと、驚いた顔をしている美波が立っていた。
「み、美波!?どうしてここに?」
「今日、部活が急きょ休みになったから、サッカーの練習試合…見に来ちゃった!今朝…他の友達から試合のこと聞いて、見たいな〜と思ってたから、スゴくラッキ〜!」
「そ、そうなんだ…。」
はしゃぐ美波に圧倒されてしまい、苦笑いを浮かべた。
「でも、なんでサッカーの試合、見に来たの…?」
「B組の唐沢君と2年生の青木先輩を見るためよ!私、二人のファンだから!」
「へぇ…、そうだったんだね…。」
美波ってば、サッカー部に二人も応援している男の子がいたのか…。
初耳…。
フムフムと頷いていると、美波が小さく首を傾げながら口を開いた。
「ところで、星愛は…どうしてサッカー部の試合を見に来たの…?」
「そ、それはその…日向君が練習試合に出る…って言ってたから…。サッカーしてるところ見たくて…。」
ボソボソと呟くような声だったけど、ちゃんと美波には聞こえていたらしい。
すぐにニンマリと笑みを浮かべた。