君に夢中で恋してる*
「なるほど〜!そっか、そっかぁ〜!日向君、今日はサッカーの試合に出るんだね〜。」
「美波、知らなかったの?」
「うん!私はサッカー部の練習試合がある…っていうことしか聞いてないから。それより…」
美波は嬉しそうな表情で、私の頬を人差し指でツンツンと軽く突く。
「グラウンドまで日向君を見るために来るなんて、星愛も少し積極的になったじゃない!」
「そ、そう…?」
「うんっ!」
笑顔で頷く美波を、瞬きを繰り返しながら見た。
積極的…かぁ。
確かに、今までは日向君が部活をしているところを、見に行くことって、なかったんだよね…。
教室で自分の席から、そっと見ている…。
それだけで十分だった。
だけど…
日向君と二人きりで話して、その気持ちは変わった気がする…。
教室で友達と話している姿や、授業を受けている姿だけじゃなく…
もっと色んな日向君を見たい…って思うんだ…。