君に夢中で恋してる*
「ちょっと…!これじゃあ、目立ち過ぎるっ…!それに、急にこんな場所に割り込んだら周りの女の子たちにも迷惑だよ…。」
「大丈夫!みんな日向君や他の男子に夢中だから、そんなこと気にしてないって。ほら、周りを見てみなよ…!」
美波に促され、おそるおそる隣や後ろの女の子たちを見る。
確かに、みんなの視線は男の子たちに向かっていて、私のことは…まるで気にしていないようだ。
うーん…。
でも、後ろで密かに見る方が私としては落ち着く気がする…。
先ほどまで居た場所に戻りたいな…なんて考えているうちに、試合開始のホイッスルが鳴り響いた。
「始まったよ、星愛!」
「う、うん…。」
美波からバシバシと興奮気味に肩を叩かれ、日向君の方に視線を移す。
その途端、私は彼から目が離せなくなってしまった。