灯火-ともしび-
「え、いいんですか?」
「すー…すー…。」
「あ、れ…?ね、てる…?」
すーすーとまたしても規則正しい呼吸の音しか聞こえなくなった。
…でも、夏海さんはいいって言ってくれた。(この際、夏海さんが酔っていておそらく記憶もきっとなくなってるだろうことは置いておく。)
じゃあ、もう一個言ってもいいかな?
「…夏海さん、俺、浴衣着てきてほしいです。」
「…ん…。」
肯定とも否定とも取れない、曖昧な返事。
んー…なんとも微妙だな、これ。
「あっと、ここから4軒目だっけ?」
駅からそこまで遠くない夏海さんの家に到着だ。
とりあえず、言質はとった。あとで留守電にでも入れておこう。(場合によってはめちゃめちゃ叱られるかもしれないけど、それでもやっぱり夏海さんと行きたいんだから仕方ない。)
俺はインターホンを押した。
ピンポーン…
『は、はいっ!』
「安達といいます。あの、」
『流馬くん!?』
いきなりトーンの上がった声に驚くが、何となく察しはついた。
「ごめんね。その兄です。」
『え?』
「あ、えっと、お姉さんを送りに来ました。開けてもらえると助かります。」
『は、はいっ!』
すぐにパタパタと玄関まで走ってくる音が聞こえた。
「すー…すー…。」
「あ、れ…?ね、てる…?」
すーすーとまたしても規則正しい呼吸の音しか聞こえなくなった。
…でも、夏海さんはいいって言ってくれた。(この際、夏海さんが酔っていておそらく記憶もきっとなくなってるだろうことは置いておく。)
じゃあ、もう一個言ってもいいかな?
「…夏海さん、俺、浴衣着てきてほしいです。」
「…ん…。」
肯定とも否定とも取れない、曖昧な返事。
んー…なんとも微妙だな、これ。
「あっと、ここから4軒目だっけ?」
駅からそこまで遠くない夏海さんの家に到着だ。
とりあえず、言質はとった。あとで留守電にでも入れておこう。(場合によってはめちゃめちゃ叱られるかもしれないけど、それでもやっぱり夏海さんと行きたいんだから仕方ない。)
俺はインターホンを押した。
ピンポーン…
『は、はいっ!』
「安達といいます。あの、」
『流馬くん!?』
いきなりトーンの上がった声に驚くが、何となく察しはついた。
「ごめんね。その兄です。」
『え?』
「あ、えっと、お姉さんを送りに来ました。開けてもらえると助かります。」
『は、はいっ!』
すぐにパタパタと玄関まで走ってくる音が聞こえた。