ドライヴ〜密室の教習車〜
「あれ」
ふと、篠さんが声を漏らす。
「これ、血じゃないのも付いてるな。水か?」
「水?」と、私もちょっとだけ顔を前に出す。
たしかに、水のような液体によってできた染みがあった。
だが、それは血でできた染みに混じって、あまり目立ってはいない。
「……あ。篠さん、あそこ。穴が開いてるんじゃない?」
私が指差す場所には、まわりのそれよりも濃く浮かびあがっている太い線のような染みがあった。
長さは大体3センチくらいか。
「少し、中の綿が出てるな。たしかに穴が開いてるみたいだ」
そう言うと、篠さんは黙り込んだ。
何かを考えているらしかった。
ふと、篠さんが声を漏らす。
「これ、血じゃないのも付いてるな。水か?」
「水?」と、私もちょっとだけ顔を前に出す。
たしかに、水のような液体によってできた染みがあった。
だが、それは血でできた染みに混じって、あまり目立ってはいない。
「……あ。篠さん、あそこ。穴が開いてるんじゃない?」
私が指差す場所には、まわりのそれよりも濃く浮かびあがっている太い線のような染みがあった。
長さは大体3センチくらいか。
「少し、中の綿が出てるな。たしかに穴が開いてるみたいだ」
そう言うと、篠さんは黙り込んだ。
何かを考えているらしかった。