ドライヴ〜密室の教習車〜
「例えば、同じ大学に通っている生徒とかはわかりますか?」

「すぐ検索して調べられますよ。ハイ、どん!」

 弥生の掛け声とともに、教習生の名前が画面にずらーっと表示された。



「……多くね?」
 
 私は思わずそう言ってしまった。
 だって、軽く百人は超えていそうだった。



「あ、ごめんごめん。絞るわ。えーと《1・在校》と」

 弥生がキーボードを叩くと、今度は約20人程の名前が出てきた。

「この人達が、現在もこの教習所に通っている緑大生です」

 弥生は篠さんに言ったのだろうが、構わず私は篠さんの前に割り込み、画面を独占した。
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