ドライヴ〜密室の教習車〜
《里卯文乃(さとうふみの)》が、いた。

 私と弥生より、年齢は一つ上のはずだが、三人でいると逆に彼女だけ年下に見られることも多い。
 童顔で、幼い雰囲気だが、文乃も私と同じく新米の教習指導員である。



 ん。

 あれ……朝礼?

 周りを見ると、もう他の社員はいなく、どうやらみんな朝礼の行われる教室に向かったらしかった。

 のんびりとした文乃のその声からは、あまりヤバさは感じ取れないが、実はかなりヤバイ。

 私達三人はダッシュで、その教室に向かった。

 微妙にアウトだったらしく、校長に少し睨まれてしまった。
< 9 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop