月夜の花
「で、あんたは何考えてこんなとこ登ってた訳」
「自殺しようなんて思ってないから、
安心していいよ」
「なんっっっで分かった!?」


“自殺しようなんて考えてたなら、許さねーぞ。やめとけ”

そう、言おうとしていた。

「普通、屋上のフェンス登ってる人間を見たらそう思うものでしょ?
私だって、そんなとこに遭遇したらそう思っちゃうと思うよ」
「それがわかってるなら、
最初からすんじゃねーよ!!」


すると、彼女は微笑んだ。








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