【短編】僕の名はインフィニティ
いつしか、僕はキミを見つめるようになっていた。

料理をするキミ。

掃除をするキミ。

友達とよく笑うキミ。

初めは、食べ物と寝床を提供してくれるだけの存在だった。

利用してやろうと思った。

キミが泣こうが笑おうが僕には関係なかった。

どんなにそっけない態度をしても

キミは僕に優しく声をかける。

その声なしには、僕は生きていけない。

そんな気さえするようになっていた。

いつも見ているキミだから

キミが何を考えて、何を感じているのか

僕にはわかるんだよ。
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