涙の恋
なんで!?
たしかに先生は、こっちだって…
だけど、いくら探しても保健室なんてプレートは見当たらなく、とうとう突き当たりまできてしまった。
「おかしい・・・」
・・・あ。
わかった。
手当たり次第にドアを開けてみれば、分かるはずだよね。
きっと実習教室はカギが掛かっているはずだし、扉が開いた所が保健室に違いない!!
我ながらいい案だと、意気揚々と手当たり次第にドアノブに手をかける。
ガタッ
ガッ・・・
「ん~、だめかぁ。じゃあここ!!」
5回ほどハズレが続いて、六つ目のドアを開けようとすると、今までとは手応えが違う。
「あ!」
ガラガラッ・・
開いた!
念願の保健室。
もはやあたしの具合はすっかり良くなっていたのだけれど、またあの体育館に戻る勇気もないので、式が終わるまで休ませてもらおう。
「失礼しまー・・・・