カタチのないセカイの為に
優潤が、理子に駆け寄る。
「りぃちゃん!! りぃちゃん!!」


優潤の瞳から、涙が溢れた。
「りぃーっちゃ。りぃーっちゃ。」

泣きながら、理子を呼び続ける。


幸い、グリーンベルトになっていたので、
投げ出された先は、

固いコンクリートでは無く
芝生の上だった。


理子の母も血相を変えて理子に近寄る。



「りぃちゃん?理子。
理子。 理子。 」


理子の母は、必死に呼び掛けている。


しかし、応答は無い。



そして、救急車で病院に運ばれた。

救急車の中で、理子は眼を開けたが、

理子の母は、
凄く動揺して、震えていた。


病院に着くと、
理子は、傷の手当てと検査をした。

病院の廊下には、昼間だったからか、
患者さんが多かった。

しばらく、理子の母と一緒に居たが、
特に会話も無く、
ボーとしながら、歩き出したかと思うと、

僕に、ジュースを買ってきてくれた。
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