カタチのないセカイの為に

そして、一日中泣き明かした。


息子が、泣いている姿を見て、

少しだけ、嬉しそうに、

「みさちゃんの存在は、
本当に、大きかったわね。」
と呟くいた。


母は、明るい表情で僕の隣に座った。

「りぃちゃんが引っ越しちゃって、
寂しいわね。

今度、みさちゃんの新しいお家に、
遊びに行きましょ。」
母は言った。

その泣き顔は、物心が付いて、
初めて母見せた、泣き顔だった。



しかし、
みさちゃんの新しいお家には
行くことが出来たが、

遊ぶことは出来なかった。




数日たって、りぃちゃんが歩けるようになったと
連絡が来た。


僕は母と、お見舞いを兼ねて、遊びに行った。


「りーいーちゃん。 あーそーぼー。」

大きな声で叫んだ。


別荘の中から、元気な理子が出てきて、
凄く安心した。
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