カタチのないセカイの為に
『りぃちゃん』が、いつもと変わらない表情で、
出迎えてくれたから。
僕達は、『みさちゃん』が居なくなっても、
『みさちゃん』が教えてくれた遊びをした。
『ファンタごっこ』もした。
犬を見つけては、
「ファンタ。ファンタ。」
と、手招きをした。
優潤も、いつの間にか、
良く笑うようになった。
(カフェ)
理子は、事故の記憶はスッカリ飛んでいた。
昔のことだから、
忘れたことも、多い。
「私、『みさちゃん』の思い出って、
好きな遊びとか…。楽しかったことは、
凄く覚えているんだけどね。」
「それは、『みさちゃん』が、
教えてくれた事だからじゃない?」
優潤が、簡単に答えを出した。
それは、優潤がそうだったから。
答えが、直ぐに出せた。