カタチのないセカイの為に


『りぃちゃん』が、いつもと変わらない表情で、
出迎えてくれたから。



僕達は、『みさちゃん』が居なくなっても、

『みさちゃん』が教えてくれた遊びをした。


『ファンタごっこ』もした。

犬を見つけては、
「ファンタ。ファンタ。」
と、手招きをした。


優潤も、いつの間にか、
良く笑うようになった。




(カフェ)

理子は、事故の記憶はスッカリ飛んでいた。



昔のことだから、
忘れたことも、多い。


「私、『みさちゃん』の思い出って、
好きな遊びとか…。楽しかったことは、
凄く覚えているんだけどね。」


「それは、『みさちゃん』が、
教えてくれた事だからじゃない?」


優潤が、簡単に答えを出した。

それは、優潤がそうだったから。
答えが、直ぐに出せた。



< 119 / 248 >

この作品をシェア

pagetop