カタチのないセカイの為に
「彼女が言ってたじゃん。
好きな事が、沢山あると
自分の世界が広がるんだって。
だから、嫌いな事を減らすんだって。
だから、良い事ばかり覚えているのかもよ。
俺ら、『みさちゃん』に、
子供教育、受けてたし。」
優潤が、微笑した。
理子は、今の美咲を思い浮かべる。
男の人と話さない分、
彼女の世界は狭くなっている事は、
確かだ。
クラスでも、女子とは仲良しだが、
男子とは、話さない。
入学当初は、話しかけていた人達も、
今では、美咲が怒るのを知っているから、
話しかけないし…。
でも、美咲がいつも、
『カッコイイ男の人を探して…』とか、
男の人を求めるような事を、
口にしているのは、
苦手を、無くしたいからかも知れない。
美咲にとっては、チャンスになる。
それに、渡せなかった。
手紙と、プレゼント。
引っ越しの時に、
『みさちゃん』に会えなかったのって、
私の事故が、原因だし…。