カタチのないセカイの為に
ドキドキドキ………

うわーー。ダメダァ!!


でも、言わないと。



手を繋いで下校する 夢だった生活。



ここで、言っても何も変わらないだろう。

でも、何か変えないと。



恋愛対象として、見てもらわないと!






言わないとダメだ。


言わないと。

ドキドキドキ…




言わないと。



ドキドキドキドキ…ドキドキ








「好きです。」



言った。
言っちゃった!!



ダメモトで伝えたのに、返事が気になる。

更に、返答を待っているような、間がある。



どうせ、振られるんだから…。

何か、言わないと。







美咲は、
「え?」
と言いながら、困ったような顔をした。




優潤の頭の中に、
『やっぱりダメだ』という言葉が過ぎった。

でも、何か、何か、気が利いた言葉を…。




明日も変わらず友達で、いられるように。

気が利いた言葉を…。

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