カタチのないセカイの為に
美咲は、何に対して、
ありがとうと言っているのか分からなかった。



ただ、和ませてくれる空気が流れていた。


だから、何も聞かずに微笑した。





静か過ぎるのか、何故か緊張感が漂う。



ずっと、ここに居たい雰囲気が漂う。




「美咲…好きだよ…。
ずっと、一緒に居ような…。」



美咲は
「うん。」
と応えると、微笑んでいた。





ずっと、この空気の中に居たい。



ずっと…

ずっと……。



二人しか居ないんじゃないかと思うこの空気。

穏やかで、和めるのに緊張与えてくれる…。


不思議な空間……。

ずっと、ここに居たい…。





優潤が、美咲の背中に手を回した。

グッと引き寄せられる。




優潤の顔が、近づいてくる。


近づいてくる…。





私は、無意識に眼を瞑った。









手を叩く音───
『パン! パン! パン!』



夢から覚ますような音が部屋に響く…。

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