カタチのないセカイの為に
手持ちの花火が終わると、
打ち上げ花火をした。





優潤は、空を眺めた。


月を見上げた……




その月は……

鋭い直線と、

それを包み込むような円が描かれている。



鋭い直線の鋭さを止める円……




半月だった…。




綺麗に半分だけ顔を出した月。




優潤は、

月を見ながら笑顔を浮かべた。









最後に、線香花火をする。


一斉に、火をつけて
誰が最後まで残るか…。



健吾は、

「俺のは、スペシャル」
と言いながら、

三本の線香花火を束ねて火を点けた。




「ズルイゾ。」

と言いながら、優潤が健吾の花火を持っている手を軽く揺らしたりする。



それを見ながら、
美咲と理子は、声を上げて笑った。
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