カタチのないセカイの為に
※第八章※ プリクラ
美咲は、家に着くと、
バッグの中から洋服や、お土産を取り出した。

洗濯物は、理子の別荘で洗っていたので、
あまり多くない。

お土産を、リビングダイニングのテーブルの上に置く。


帰って来た日に誰も居ない家が、

寂しい……。



皆で、毎日騒いでいたからかも知れない…。


花瓶に飾られた花も、枯れている。





二階にある自分の部屋に入ると、

閉め切っていた部屋のカーテンを
端に寄せて、窓を開けた。



小さなテーブルの上に、お母さんと数菜さん(パパ)からの手紙が置いてあった。



『無事に帰って来た?
帰ってきたら、パパにメール入れてね。』



カレンダーを見て、
お母さんの帰って来る日を確認する。

ピッタリ、一週間後。


美咲の旅行中、余り連絡はこなかった。


3週間の間。


深夜に、メールが何通か届いただけ。


それも、二時や三時…。


メールは、何時でも連絡しやすいから
メールだったんだろうなぁ。


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